全国学力学習状況調査

       令和7年度「全国学力・学習状況調査」の結果より

 

                我孫子市立湖北台西小学校

          令和7417日実施 第6学年40

 

(1)自校の取り組みの成果

【国語】
 文章や資料をもとに自分の考えを説明する問題で、昨年度よりも正答率が向上した。調べ学習や意見交流など、日常的に「根拠をもとに考えを述べる活動」に取り組んできた成果である。特に、友だちとの意見交換を通して多様な考えに触れ、自分の考えを整理して書く力が育ちつつある。

【算数】
 数と計算、図形の分野で全国平均に近い結果が見られた。ICT機器を活用した授業改善や、個別支援・少人数指導により、問題の意味を視覚的に理解させる取組が成果につながった。また、ペア学習やホワイトボードを使った「考え方の交流」により、考えを表現する力が育ち始めている。

【理科】
 観察・実験を通して自然の仕組みを考察する問題で、基礎的な理解はおおむね定着している。実験結果をグラフや表で整理する力が向上し、科学的に説明しようとする姿勢が育っている。日常生活と関連づけた体験的な学習や、記録の言語化を重視した指導の成果と考えられる。

 

(2)結果から見えてきた課題

【国語】
 「話すこと・聞くこと」や「言葉の使い方」の領域で全国平均を下回る結果であった。相手の意見を整理しながら聞くことや、自分の意見を筋道立てて話す力に課題がある。文章を読む際に内容を正確に捉えず、感覚的に選択しているケースも見られた。

【算数】
 文章題において、問題文と式の関係を正しく読み取る力が弱い。数量関係を文脈の中で捉えることが難しく、手順的に計算する児童が多い。また、考えの過程を言葉で説明する力が十分でなく、「なぜそうなるのか」を自ら表現することに課題がある。

【理科】
 観察・実験の結果をもとに理由を説明する問題で差が見られた。結果を単に記録するだけで、そこから考察へつなげる力が十分でない。条件を変えて比較する意図や、結果の違いから科学的に結論づける思考の育成が課題である。

  

(3)今後の取組の重点

【国語の改善方策】
・本文の広い範囲から根拠を探す読解活動を取り入れ、根拠に基づいて考えを  

説明する力を育てる。
・話し合い活動を通して相手の意見を整理し、自分の考えを伝える場面を増や

す。
・日常的に読書活動や語彙指導を行い、言葉に関心をもって表現する力を高め

る。

【算数の改善方策】
・文章題を図や具体物で表す活動を取り入れ、数量関係を可視化する。
・ミニテストや単元確認問題を定期的に行い、基礎技能の定着を図る。
・ホワイトボードやICTを活用して、考えの根拠を共有する授業を推進する。
・問題を作る活動を通して、文章の中の数量関係を統合的に理解させる。

【理科の改善方策】
・観察・実験後の「考察」活動を重視し、結果の理由を言葉で説明する時間を

確保する。
・条件を変えて比較する活動を取り入れ、科学的に因果関係を捉える力を育て 

る。
・グラフや表を活用して結果を整理し、論理的にまとめる学習を充実させる。



 





令和6年度「全国学力・学習状況調査」の結果より

我孫子市立湖北台西小学校

令和6年4月22日実施 第6学年47名

 

1 令和6年度「全国学力・学習状況調査」の結果

(1)    自校の取り組みの成果

【国語】

情報の扱い方に関する事項は他の項目と比べて高い正答率であった。また,昨年度より「記述式」の正答率が上がっている。調べ学習や意見をまとめる活動において,児童が必要な情報を取捨選択し,相手に伝えるという活動を繰り返し行ってきた成果と言える。

【算数】

図形領域に関する問題が比較的できている。個別の学習支援やTT指導などを通して,図形のイメージをつかめるように指導してきた成果であると考えられる。また,ICT機器を活用して,視覚的に問題の意図をつかませ,問題の内容をアニメーションで見ることで,答えの見通しをもたせたことも成果につながった。

 

(2)    結果から見えてきた課題

【国語】 

「言葉の特徴や使い方」と「話すこと・聞くこと」の正答率が下がっている。 双方向のコミュニケーションの中から得られる情報を整理し,問題の意図を正しく解釈することが困難だった。日頃から多くの文章を読むことに慣れていないため,文章量が多くなると通読していない可能性がある。問題を読まずに,思い込み等で選択肢の中から馴染みのある言葉や良いと思われるものを選んでいた。

【算数】

読解力や問題を持続して読む力が下がっている。算数への関心も,年々下がってきている。全国平均では正答率が高い「数と計算」領域の問題でも,問題文と式の関係が理解できていない児童が多い。また,「選択式」の問題でも間違えが多い。問題文に出てくる「少ない」等のキーワードにだけに注目してひき算にしてしまうなど,キーワードを文の中で統合的に理解できずに立式するケースが目立った。問題文に直接書かれていない数を,文脈から考える問題では,無回答が多い。明らかに違う回答がでても,数量感覚が弱く,訂正できないことが課題と言える。

 

 

2 今後の取り組みの重点

(1)    国語の改善方策

・問いに対して参照する本文の範囲を長めにとることで,広い範囲から関係する部分を探す経験を意図的に入れた指導をしていく。

 児童に読書を推奨したり,辞典を使う活動を増やしたりして,語彙を増やす。教師が言葉にこだわり,日常的に1つの言葉を別の言葉で言い換えるなど,多くの言葉にふれられるようにする。

・普段の授業の中で,話を最後まで聴く習慣をつけさせる。話の意図をこまめに確認し,話の要旨を明確にする機会を増やす。

 

(2)    算数の改善方策

・ミニテストや検定などを定期的に行い,復習をする。

・ICT機器を活用して,視覚的に問題の意図をつかませる。問題の内容をアニメーションで見ることで,答えの見通しをもたせる。

・問題文が示す状況を具体的にイメージ化できるように,すぐに式にはせずに,具体物や半具体物を使用する。

・文章問題を自らで作成し,児童同士で解き合う等の活動を取り入れる。文章中のキーワードを統合的に理解できるようにし,立式につなげるようにする。

 

 



 

 

令和5年度「全国学力・学習状況調査」の結果より

我孫子市立湖北台西小学校

令和5年4月18日実施 第6学年47名

 

1 令和5年度「全国学力・学習状況調査」の結果

(1)    自校の取り組みの成果

【国語】

・国語への関心は、過去3年で少しずつ上昇してきている。本校の研究として学習への関心を高めるということを重点的に取り組んできたことであり、その成果がでてきている。「国語の勉強は好きか」の項目では、肯定的な意見が年々上昇し昨年度から17%上昇している。

・「読むこと」を問う問題での正答率が上がっている。話し手や登場人物の視点を押さえて読解するという指導の成果が出ていると考えられる。

 

【算数】

・算数への関心は、過去3年で少しずつ上昇してきている。本校の研究として学習への関心を高めるということを重点的に取り組んできたことであり、その成果がでてきている。「算数の勉強は好きか」の項目では、肯定的な意見が昨年度から18%上昇している。

・図形領域に関する問題が比較的よくできている。個別の学習支援やTT指導などを通して、図形のイメージをつかめるように指導してきた成果であると考えられる。

 

(2)    結果から見えてきた課題

【国語】 

・設問に対して資料数が多い問題において、課題が見られる。誤答を確認すると、資料の多さによって意欲を損なわれたり、混乱をきたしていたりすることがうかがえる。普段の授業の中でも、複数の資料を扱う頻度を増やし慣れさせていくことが必要になる。

 

【算数】

・長い設問文に対して、必要な情報の精査ができず、内容を読み取り切れていないという課題が見られる。すぐに式にしたり、答えを求めようとせずに、まずは設問の問題状況をイメージ化させるなど、その状況把握を丁寧に指導していくことが必要になる。

 

2 今後の取り組みの重点

(1)    国語の改善方策

・問いに対して参照する本文の範囲を長めにとることで、広い範囲から関係する部分を探す経験を意図的に入れた指導をしていく。

・教科書の言葉や児童の言葉を、教師が別の言葉で言い換えたり、対義語や類義語をセットで教えたりするなどして、児童の語彙が増えるような指導を意図的にしていく。

 

(2)    算数の改善方策

・問題文を正しくイメージできるように、ICT機器を活用して視覚的に問題状況を想像させたり、具体物や半具体物を操作させたりする指導をしていく。

・学習内容を定期的に想起させるように、ミニテスト等をして思い返す場を設定していく必要がある。

 

 (3)    「わかる!」につなげるためのイメージ化の重要性

・今年度の研究テーマは、これまでの学力・学習状況調査及び児童の実態を受けて、「子どもたちの“たい”を育てるために必要な教師の力とは~子どもにイメージをもたせるにはどうするか~」としている。これまでの研究で蓄積してきた「学びたい」という思いを、「わかる」につなげるためには、問題文に出てきた数をノート上で操作させるのではなく、具体物や半具体物等をもちいて実際に操作させることで、正確にイメージ化させることが欠かせないと考えているためである。研究テーマがより具体的になったことで、先生たちの目指す方向があきらかになった。目標にむかって、教職員一同授業研究に臨んでいく。

 

・決められた時間に睡眠を取ったり,朝食を毎日食べたり,規則正しい生活を送る児童ほど,正答率が高い。・学校が楽しいと肯定的に捉えた児童に比べ,否定的に捉えた児童の正答率は20~30%低い。学校が楽しいところになるためには学力が必要。・友人関係の満足度と学力には相関関係がない。・家庭での学習の時間と学力には相関関係がない。・新聞または,本は,ほとんど読まない。しかし読書は好き。・自分で学習のまとめを書ける児童ほど,学力が高い。・国語は70%,算数は60%がその学習が好き。