始業式
2学期始業式
R8.9.1 2学期始業式 校長式辞 2
1 「自分で判断・行動して大切な命を守る」
みなさん、おはようございます。久しぶりの登校、再び顔を合わせることができ、本当に嬉しく思います。
さて、この夏休み、みなさんはどのように過ごしたでしょうか。部活動や勉強、家族との時間など、充実した日々を送ることができたら幸いです。しかし、今年は非常に試練の多い夏でした。ニュースなどで知っている通り、日本各地・世界各地で大きな自然災害が相次いで発生したからです。
7月28日には、最大震度7という熊本地震が発生し、尊い命が失われました。また、多くの人々が今も不自由な避難生活を余儀なくされています。イオンモールのガス爆発は地震を原因として起きた2次災害です。
8月13日には、千葉豪雨、線状降水帯の発生により想定しないほどの大雨が降って、街が短時間で水に浸かりました。被害に遭われた方々に、心からお見舞いを申し上げます。
災害は、決して遠い世界の出来事ではない、とよく言いますが、今回の千葉豪雨はまさに自分事の現実になりました。千葉県内では、車に乗ったまま亡くなった方が何人もいました。我孫子市内でも数か所の隧道・アンダーパスが水没し、同様な事故が起こる可能性がありました。動けなくなった自動車は県内2700台にのぼり、鳥の博物館の前や柴崎の船取線の路上にも車両が放置してありました。手賀沼の水位も上昇し、公園のベンチも水没しました。地球温暖化による気候変動により天気が極端に変わり、いつ、何が起きるか分からない時代です。だからこそ、みなさんに「2つの力」を身につけてほしいと強く願っています。
1つ目は、「自分で考え、正しく判断できる力」です。もし、授業中以外や登下校中、外出時に大きな地震が起きたら、あるいはバケツをひっくり返したようなゲリラ豪雨に襲われたら、どうしますか? 先生や親が「こっちに逃げなさい」と指示してくれるとは限りません。一瞬の迷いが命取りになるかもしれません。周囲の状況をよく見て、訓練を思い出し、「今、どこが安全か」を自分で考えることが重要です。考え、判断する力は、学校の授業や係活動・部活動など、日頃からよく考えて話したり、行動したりすることで養われます。その習慣が非常時にも生かされるのです。
2つ目は、「決めたことを行動に移す実行力」です。頭で「危ない」と分かっていても、周りの人が動いていないからと安心し、逃げ遅れてしまうことがあります。これを心理学で「正常性バイアス」と言いますが、「自分だけは大丈夫」という思い込みは危険です。「避難しよう」と判断したら、周囲に流されず、勇気を持って最初の一歩を踏み出す実行力が重要です。その行動は、自分の命だけでなく、周りの人の命を救うきっかけにもなります。
一つの事例を挙げます。7月17日、1学期の終業式の日の昼頃に豪雨があり、雷もなかなか収まらなくて待機していた人が多くいました。待っても天候が変わらないため、広い場所にポツンと一人は最も雷が落ちやすい場面だから校庭を横切らないように、木の下で雨宿りしてはいけない等を注意してから下校させました。それでも、校庭の真ん中を歩く人がいました。災害に強い人とは、体力が優れているだけではなく、正しい知識を持ち、自分で判断・実行できる人です。
2学期は、体育祭や合唱コンクールなど、学校全体で創り上げる大きな行事があります。集団行動の機会が増えるからこそ、一人一人が「自分で考え、判断して、実行する」という姿勢を意識して過ごしてほしい。それが災害に強い人につながります。
2 「これから始まる地域クラブについて、柔軟にたくましく対応してほしい」
もう一つ、今学期から本格的に始まる、大きな変化について。それは「部活動の地域展開」、つまり、休日の部活動が学校の手を離れ、地域クラブ活動へと変わっていくことについて話します。
すでにサッカー部やテニス部では、4月から地域クラブ活動が始まっていますが、今までの顧問の先生や外部指導者がそのままなので、あまり変わった感じがしないかもしれません。しかし、種目によっては、指導者が変わる地域クラブもあります。1・2年生の皆さんがこれから地域クラブで新しく出会う指導者やコーチ、大人たちは、全員が学校の先生というわけではありません。小学校の先生も含めて、教員は全指導者の半分以下の人数です。
これまでは、普段の授業の様子や頑張っている姿、みんなの性格をよく知っている先生たちが部活動顧問として携わってきました。しかし、地域クラブは違います。普段の皆さんの生活を知らない大人の人と、新しく関係を築いていくこともあるのです。
地域の指導者の方々は、それぞれの仕事や、スポーツ・芸術の経験を持ち、独自の情熱を持って皆さんに接してくれます。中には、指導に熱が入るあまり、これまで先生たちから言われたことがないような、少し厳しい言葉を投げかけてくる人がいるかもしれません。言葉遣いや、接し方に戸惑うこともあるでしょう。当然、大人にも多様性があり、それも互いに認め合っていくことが重要です。世の中には、いろいろな考え方を持った人がいます。皆さんが中学校卒業後に高校に進学したり、社会に出たりする時には、多くのいろいろな価値観を持った人たちと共に生きていくことになります。地域クラブは、そういうリアルな社会との関わりのスタートとも言えます。
だからこそ、何か厳しいことを言われたり、自分と合わないなと感じたりしたときも、すぐに心を閉ざさないでください。「この言葉の裏にはどんなアドバイスがあるのだろう」と、よく考えてみてください。友達と相談してください。簡単に心がポキッと折れたりせず、柔軟にたくましく対応していく力を、この地域クラブ活動を通して身につけてほしいと思っています。もちろん、困ったことや悩みがあれば、いつでも学校の先生に相談してください。
なお、地域クラブでは他校の生徒とも一緒に活動する機会も多くなるでしょう。そういう様々な人との出会いを刺激とエネルギーにして自分の経験値を高めたり、視野を広くしたりして、成長に繋げることを期待します。
以上で、2学期始業式の話を終わります。